2017年

2017年3月22日(水)


【調査レポート】2016年ベストコスメの容器動向


1. 二層式のオイルが人気

 ここ数年継続している美容オイルの人気はいまだとどまるところを知らない。
2016年も、固定的人気のロングセラーに新しい顔ぶれが多数加わり、マーケットを賑わせた。
 特に美容誌で評価が高かったのが、国内ブランドSが投入したトリートメント オイルだ。
女性からの支持が高い独自成分とオイルを「1:1.618」の比率で配合した処方は、さらっとしたテクスチャーでベタつかず、乾燥などでかたくなった肌にしっとりとした潤いを与えると好評を得た。
 このトリートメントは、軽く振ることで2つの層が混ざり合うという構造だが、同じ形でやはりベストコスメにランクインしたのが、フランスのブランドMのシェイクオイルだ。
こちらは、シーリリー、デイジー、ナルシッソス、ホワイトルーピン、ウィンターグリーンという5つの花のエッセンスを用いた香りの良さが特徴で、リリーオイルとウォーターの二層式。
やはりシェイクして使うオイルである。
 オイルとウォーターの比率は1対3なので、先のトリートメントオイルよりはさらさらとしているが、振って混ぜる行為が「効き目がありそうなコスメ」を使う際のセレモニーの役割を果たしているのかもしれない。
今後も二層式のオイルには注目したい。


2. 大手もクレンジングバームに参入

 2010年に国内のブランドDからクレンジングバームが発売されて以来、徐々に人気が高まっているクレンジングバーム市場。
固形のバームを肌になじませるととろとろのテクスチャーに変化し、メイクに素早く馴染むため、濃いメイクでも落とせて肌へのダメージも少ないーというのが人気の要因だが、2016年はこの市場にコスメフリークのファンが多いブランドの参入が相次ぎ、ベストコスメとして高評価を獲得。
クレンジングバーム市場の裾野を広げている。
 ベストコスメに選ばれたのは、国内のブランドRのモイスト クレンジングバームと、メイクアップアーティストブランドSのクレンジング バーム。
前者は、マッサージしやすいソフトなテクスチャーとローズブーケの優しい香りが特徴のアイテム。
後者は、メイクをしっかりと落としながらも、洗い上がりがふわふわと軽く、肌が柔らかくなると評判のアイテムだ。
 テクスチャーや洗い上がり、香りのバリエーションが増えてきたということは、クレンジングバーム市場も本格的な成長ステージに入ったことの表れ。
クレンジングこそスキンケアの基本、という考え方は女性の間で強いため、クレンジングバームに限らず、クレンジング剤が今後もさらに進化していくことは間違いない。



3. 新機軸の美容液、続々

 2016年も美容液の人気が高い年だった。
 各社から創意工夫に富んださまざまな新製品が発売され、市場を盛り上げたが、中でも美容ジャーナリストや美容ライター、コスメフリークなど、眼のこえた女性たちから高く評価されたのが、国内のブランドPから発売されたセラム レブアップだ。
 人気の理由は、濃厚なテクスチャーでありながら、肌に伸ばすとさらさらとなって、素早く馴染んでいくこと。
女性たちが効果を感じやすい形状変化が口コミ人気を生み、大ヒット商品に押し上げた。
 フランスのブランドHから発売された目元用の美容液も、わかりやすさで人気を得たアイテムだ。
ビタミンCの取り込みをサポートする成分を配合し、ホットマスクのような温かさを感じられる処方に仕上げて、毎日のお手入れとしてだけでなく、週末のスペシャルケアとしての需要も開拓している。
 肌につけた途端にテクスチャーが変わる、つけると温かくなる。
そんなわかりやすい感覚が美容液には求められているのである。



4. ベストコスメの容器動向

 ここで、スキンケアのベストコスメの容器動向をあげてみよう。


1.美容液では、商品コンセプトを表現した個性的な形状の容器が登場し、人気に拍車をかけている2.商品名に「~ショット」とネーミングされたショット型美容液がベストコスメに相次いでランキング3. クリスタルな透明キャップと、ガラス製のボディで構成されるスタイリッシュな容器の美容液やクリームが人気4. 360ml入りの大容量化粧水(5500円)が高評価5. 容器上部に向かって緩やかにボリュームを膨らませ、優雅なシルエットを実現したボディを採用した化粧水や美容液が多い

 1は、先に紹介したブランドPのセラム レブアップ。
コンセプトである「豊潤なうるおい」と「満ちるハリ感」を水の波形で表現した独特のデザインは一度見たら、強烈に印象に残る。
美容液にもこうした斬新なフォルムの容器が登場する時代になったようだ。
 2の、先が細くなったショット型容器は、国内のブランドCの高機能エイジングケア美容液や、ブランドPが発売したリンクル対応の美容液に採用されている。
「狙い定めた箇所にピンポイントで効果が得られそう」に感じられる容器といえるだろう。
容器もまた効果訴求に大きな役割を果たしている。
 3に挙げたように、2016年のベストコスメではガラスを採用し、洗練された雰囲気を醸し出している容器が目立った。
ガラス容器もデザイン次第で、優雅さ、スタイリッシュさ、ゴージャスさなど多彩な顔を表現できるのである。
 4は、華美すぎない上品なスタイルで表現できる容器。
このタイプの容器もベストコスメに多くランクインしており、2016年はデザイン性の高い容器の人気が目立った。
 ベストコスメでは容器のデザインは特に評価対象にはなってはいないが、容器も含めてトータルで評価されていることがうかがえる。
コスメの人気を見る上で、容器は欠かせない要素である。