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【調査レポート】化粧品業界のデジタル潮流を探る

2019年02月04日(月)


1. デジタルネイティブに届く商品開発

国内の最大手化粧品メーカーS社がSNSを活用した単独ブランド戦略を本格化さ せている。ターゲットを絞った明確なコンセプトのもと、メーカー名ではなく ブランドそのものを全面に出し、SNSを活用して想定ターゲットに情報発信を 展開しているのである。

その代表格が2017年11月にスタートしたスキンケア&ボディケアブランドRだ。 ターゲットは20代前半にあたるミレニアル世代。若い世代にしっかりと向きあ い、悩みを抽出し、化粧品の中身もパッケージも「シンプル」かつ「ナチュラル」 に仕上げている。

TVCMや雑誌の広告など従来型の広告戦略を展開していないため、決してメジャ ーなブランドではないが、SNSを活用し、インフルエンサーの情報発信を通し て、ターゲットにアプローチしている点は、これまでのS社のブランドにはな い特徴だ。

SNSを意識したパッケージにも注目したい。S社は、ECサイトやスマホなど小さ な画面でも見えやすいように、ピクトグラムのデザインは識別しやすさを追求 し、容器の表面からは日本語も削っている。

店頭で販売するのであれば日本語での説明は不可欠だが、RはECサイトで販売す るブランドのため、パッケージに細かい文字での説明は必要ない。同社では、リ サーチを通して「日本語が入っていないほうが気分が上がる」という女性たちの 見解を聞き、このパッケージに踏み切ったという。

発売前には1万人にサンプリングを実施し、2週間の試用モニター後に価格を予 想してもらうキャンペーンも実施。実際の価格590円に対し、モニターから得ら れた平均予想価格は1784円だった。それだけクオリティが高く評価されたとい うことだ。

デジタルネイティブなミレニアル世代の生活行動に完璧にフォーカスしたブラ ンドといっていいだろう。


2. リアルの売り場はSNS発信のための舞台

S社は2018年1月からは、女子高校生とさまざまな業種・企業が共に創って発 信するオープンイノベーション型プロジェクト「P」を立ち上げた。このプロジ ェクトから発売された第一弾は、リップ・チーク・目もと・アイブロウに自由 に使えるマルチユースのカラーアイテムだ。

「P」をいっしょに作るメンバーを募集し、集まった女子高生と共創した「シェ アできる、交換できる」コスメの特徴は以下の通り。

  • ・友人たちと交換しやすい
  • ・持ち運びやすい
  • ・プレゼントしやすい
  • ・新しい色を試しやすい

こうした特徴を備えているため、ユーザーは気軽にSNSで発信できる。SNSでの 発信が前提の商品開発なのである。

ターゲット層の意見に耳を傾け、中身からパッケージにまでその声を反映する といったアプローチは珍しくない。だが、商品を販売した後の使い方や楽しみ 方、情報発信のあり方まで想定した上での商品開発はまさにいまの時代ならで はといえるだろう。

S社では、2018年3月にはアイスクリームをモチーフにしたブランドIを発売し、 こちらもオンラインのみでの販売だ。期間限定でポップアップショップも開い いているが、そこはコスメの購入や試用ができるだけでなく、ブランドの世界 観を表現したフォトブースでの写真撮影も可能な空間。リアルの売り場の主眼 はSNS。インスタグラムやツイッターでの発信のために用意された舞台である。


3. デジタルファーストブランド誕生

インスタグラムのフォロワーの多さで目を引くのが、国内大手化粧品メーカーK が展開するブランドTだ。

K社は2014年にTを買収。以後、業績はうなぎのぼりを続けている。好調を牽引 しているのがインスタグラムによる発信だ。Tはマス広告は一切打たず、SNSを 通してブランド告知を行っている。

インスタグラムのフォロワー数はなんと740万人。これは国内最大手のS社のど のブランドよりも多く、フォロワー数が多いことで知られるフランスのコスメ ブランドよりも遥かに多い数。ブランドの世界観を徹底したSNSでの発信は他 の追随を許さない。

K社はクラウド活用に積極的なことでも知られている。Web動画のストリーミン グサーバを外部に移管し、ストレスのない映像発信を強化している。また、社 内外で利用するアンケートサイトも外部サーバに構築し、セキュリティを確保 しつつWEB上での効率的なアンケートを実施している。そしてアンケートで得 た声を商品開発やプロモーションに活かすサイクルを好循環させているのであ る。

K社はいまハイプレステージブランドAの刷新にも着手している。ブランドTと マーケティングから商品企画、デザインに至るまで手を組んで、ブランドコン セプトを再構築し、デジタルマーケティングを主軸とした展開は名付けて「デ ジタルファーストブランド」。

K社のデジタルマーケティングの手腕が高価格帯のブランドAにどのように発揮 されるのか、注目したい。


4. 不可欠になったデジタルマーケティング

このように、デジタルマーケティングの強化は化粧品業界の大きな潮流となっ ている。

例えば、一般小売流通化粧品を展開するI社は、すでにデジタルマーケティング 部を創設し、主力の「ヒロインメイク」を中心にデジタルマーケティングを推 進し、着実な成果をあげている。

フランスの自然派ブランドLも、デジタルマーケティングに力を注ぎ、ECと店舗 の相乗効果を実現してきた。ECだけでなく、CRM(Customer Relationship Management=顧客関係管理)システムを含むデジタル顧客サービス、さらには オンライン顧客の導線の分析まですべてをデジタルマーケティング部が集約して 行っている。

デジタルマーケティングとはネットで化粧品を販売することを指すのではなく、 顧客とのコミュニケーションからサービス、接客までのすべての顧客活動を科 学することなのである。

  • ・ブランドごとのビジネスの展開
  • ・SNSの活用によるファンの開拓と育成
  • ・クラウド活用によるストレスのないサービスの実施
  • ・デジタルマーケティングによる顧客活動の科学

上記はこれからの化粧品ビジネスには不可欠の要素となってきた。

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