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【調査レポート】いま盛り上がるリンクルケア化粧品

2020年10月16日(金)


1. 女性はシワで肌の老化を実感する!?

女性はどのようなときに自分の肌の老化を実感するのでしょう。ドクターズコスメブランドのD社が実施した「見た目年齢に関するアンケート調査」の結果によれば、35歳以上の女性の半数以上が「シミ」「シワ」「たるみ」を気にしていることが明らかになりました。

多い順にあげると、「シミ」(70.5%)、「たるみ」(55.3%)、「シワ」(50.6%)。他人に対して老けたと感じるポイントについても同様の結果でし た。

こうした悩みの解消につながる化粧品はすでにたくさん発売されていますが、その中でも非常に盛り上がっているのがリンクルケア、つまりシワ対策の化粧品市場です。

なぜ、この市場が活気づいているのでしょうか。

その理由がうかがえる興味深い調査結果があります。T社が行った「シワについての世代別アンケート調査」の結果では、「シワに関する悩みをとても感じている~やや感じている」と回答した人の割合は年齢とともに高くなり、20代では54%なのに対し、50代60代では72%でした。これはある意味当たり前の結果といえますが、注目すべきは40代の回答です。

 

「シワに関する悩みをとても感じている」と回答した40代の女性の割合は約80%。これは、50才〜59才、さらには60代を上回る数字だったのです。

年齢を重ねると、シワが増えてくるのはある意味、自然な老化現象ですが、40代はその入り口にさしかかる年齢です。もう30代のときの肌とは違うのだと自覚し、シワを深刻な問題としてとらえ始める年齢が40代。だからこそ、リンクルケアをしっかりとしなければならないと考え、これがマーケットを盛り上げる要因となっているのでしょう。

美白や保湿化粧品同様、リンクルケア化粧品の利用層もどんどん若くなっています。実際、大手化粧品会社P社から今年1月に、20代の表面化していない“潜伏シワ”を改善する全顔用美容液「リンクルショット ジオ セラム」が発売されました。10代向けに「いまのうちからお手入れを!」とうたうリンクルケア化粧品が登場する日は意外に近いかもしれません。


2. 実効性のある成分が大人気

では、リンクルケア化粧品ではどのような製品が売れているのでしょう。

美容情報サイトや女性誌などのリンクルケア特集で必ずのように取り上げられているコスメが、P社の「リンクルケアショットメディカルセラム」です。

2017年1月の発売以降、爆発的な人気を得て、いまもリンクルケアの代名詞として市場に君臨しています。

人気の要因は、15年の月日をかけて実現にこぎつけた成分です。シワを根本原因から改善する効果が認められているため、「シワを改善する」という効能表現が可能な同商品は大きな話題を呼びました。現在のリンクルケア化粧品市場の盛り上がりを牽引してきたアイテムといって間違いありません。

他の人気リンクルケア化粧品もみな、実効性のある成分を配合しています。レチノールを配合した、国内大手化粧品会社S社の「リンクルクリーム」、ナイアシンアミドを配合した国内K社の「ザ・リンクレス」。効果がある成分を配合した化粧品が人気を集めているのは、それだけ女性たちのシワに対する悩みが深刻であり、「解消したい」というニーズが非常に強いから。マーケットの有望性がうかがえます。


3. 縦長の自立する容器が代名詞

先にあげたP社の「リンクルケアショット」は、目尻やほうれい線などシワが気になる部分に適量を馴染ませて使うタイプ。使用する範囲が狭いため、細長いチューブ型の容器を採用しています。「ショット」という言葉が表すように、注射器のような感覚で「シワにダイレクトに塗り込む」という使い方が推奨されています。

シワに効果のある成分を配合し、シワへの効果をうたった化粧品の多くは、P社製品のように細長くシャープな容器に入っています。まるっきり注射器を思わせる容器を採用した国内K社のリンクルケア化粧品のようなアイテムも登場しています。

シャープな印象を与え、縦に長く、自立可能なフォルムは、リンクルケア化粧品を代表する容器といっていいでしょう。


4. 剤形によって異なる容器

シワだけでなく保湿や美白、肌のハリ感など複数の効果が期待できるとうたったリンクルケア化粧品では、ちょっと違った形状の容器を採用しているケースが多いようです。

たとえば、シワへの効果のほか、肌への潤い、柔軟な肌へ導く効果をうたっている国内最大手S社のプレステージブランドKの「セラムリッサーリッズ S」は、やはり自立する縦長の形状ながら、華やかでラグジュアリーなテイストを加味した容器が採用されています。

この商品の価格はリンクルケア化粧品の中でも高額に属する3万円。大輪の花が咲き誇った姿を思わせる容器はこの高級化粧品の効果を巧みに引き出しています。

また、リンクルケア化粧品の剤形が広がりを見せるにつれ、容器のバリエーションも増えています。例えば、通販化粧品会社D社のAブランドから発売された「リンクルO/Lコンセントレート」は、リンクルケア化粧品とはしては珍しく、オイルを使ったシワ改善美容液。そのため、容器もスポイトの付いたふたを用いた、オイル対応型の容器を使っています。

 

ジャータイプを採用しているリンクルケア化粧品もあります。国内大手のK社から発売され、人気を集めている「グレイスワンリンクルケア」です。

これは、シワ改善効果が認められた「リンクルナイアシン」を配合したオールインワンジェルタイプの化粧品。気になる目もとや口もとなど、顔全体のシワに効果を発揮するのが特徴です。

K社のLブランドから発売されている「リンクルリペア ローション」「リンクルペア 乳液」は化粧水、乳液タイプのリンクルケア化粧品。顔、首まで惜しみなく使ってほしいと、一般的な化粧水や乳液用の容器が採用されています。

このように、剤形や用途、使い方によってリンクルケア化粧品の容器は異なります。容器の形状バリエーションは今後もさらに増えていくのではないでしょうか。

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